資格取得支援事業
目次
政策提言として
日本には教育訓練給付制度があり、働く人のキャリア形成支援を目的に設けられていますが、雇用保険の一般被保険者(雇用保険)の方が対象で、無職の人や65歳以上のかたは対象外です。
雇用保険の被保険者(期間の定めあり)であれば、非正規雇用・パート・アルバイトであっても民間企業の方は対象となりますが、意外と知らない人も多く、キャリア形成支援が十分に行われているとは言えない状況です。
教育訓練給付の制度を周知し広めることはもちろんですが、どのような資格取得を目指すことでキャリア形成が出来るのか身近に相談できる環境を整えていくことも必要で、資格取得支援を通し、地域経済の活性と地域住民の収入増にも繋がっていきます。
背景
- 働き方改革で資格取得支援事業は拡充されている
- 教育訓練給付の適用対象期間が延長されている
- 受講できる指定講座は2000以上と沢山ある
- 在職中でも制度を利用して資格取得が出来る
根本的な原因
- 制度の内容を理解している人が少ない
- 在職中に利用できることを知っている人がいる
- 受講資格がなく対象外となる人がいる
質問と提言例
作成中
資格取得支援状況
人生100年時代に向けて、働く人のキャリア形成心を目的に設けられた教育訓練給付金は、厚生労働大臣の指定する講座を受講し、終了すると受講費用の一部が支給される制度です。
目指す資格やスキルによって「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」の2つに分かれ、それぞれ支給額と支給条件が異なるのですが、雇用保険の一般被保険者(失業保険)が対象となるため、自営業・公務員・無職・65歳以上の方は対象外となります。
◇一般教育訓練給付金
最大10万円が戻ってくる、働く人を助けるお得な制度ですが、、働く人のキャリア形成支援を目的に設けられている制度で、指定講座を受講し終了すると4千円から10万円を上限として受講費用の20%が支給されます。
・目指せる資格
仕事に必要な資格や技術として指定された口座が対象なのですが、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)、ウェブデザイン技能検定、簿記検定試験(日商簿記)、介護職員初任者研修、自動車免許などと幅広い講座が指定されています。
講座の受講については、支給条件を満たした方が厚生労働大臣の指定した講座を受講後、所定期の期間内に終了する必要があり、事前に講座を開講しているスクールへの申請が必要となります。
支給条件は、雇用保険の一般被保険者であった期間について、初めて利用する場合は通算1年以上、再度利用する場合は通算3年以上となり、通算期間で計算されるので、転職している場合でも前職の在職期間と現職の在職期間が1年(3年)以上であれば対象となりますが、無職期間が1年以内である必要があります。
◇専門実践教育訓練給付金
より就職に強いスキルを習得するために中長期的なキャリアアップの支援を目的として、平成26年10月にそれまでの教育訓練給付金を拡充する形で生まれた制度が「専門実践教区訓練給付金」なのですが、厚生労働大臣が専門的で実践的な教育訓練として指定した講座を受講終了すると受講費用の40%が支給され、また、受講終了日から1年以内に資格を取得し働き始めた場合は追加で20%が支給され、条件を満たせば合計144万円が戻ってくるので、就職を強く意識している人にはうってつけです。
・目指せる資格
より専門的で実践的な資格や技術を習得できる講座として、介護福祉士、看護師、保育士、社会福祉士、精神保健福祉士、調理師、栄養士、建築士など、2000を超える講座があり、特にIT分野を中心とした専門的な教育訓練講座が拡充されています。
支給条件としては雇用保険の一般被保険者が、初めて利用する場合は通算で2年以上、再度利用する場合は通算で10年以上となっており、一般教育訓練給付金と同様に、事前に講座を開講しているスクールへの申請が必要です。
人生100年時代は経歴複線化が身を助ける
人生100年時代と言われている中で、これからの経歴をどう広げていくか、私たちにとって大きなテーマとも言えますが、技術の進展、ビジネスの変化が目覚ましい現代において、これまでのように1つの経歴を極めるだけでは終われない時代になりつつあるので、経歴の複線化を図ることで、長期的な視点で経歴戦略を考えていくためにも、制度の利用が必要不可欠となります。